平成17年度第1学期試験 (科目  コミュニケーション論 )  (担当  松尾太加志 )  持込可 60分

T. 下の文章の(  )内に適切な語句を入れなさい。(27点)

 コミュニケーションは擬似的な( 1 )の共有だと言われる。私たちは理解のために、さまざまな( 2 )を活用している。言語に関しては、意味に関する知識、文法に関する( 3 )的知識だけではなく、( 4 )的知識が必要である。言語メッセージでは、字義通りではない( 5 )が含まれていることがある。与えられた言語メッセージから、私たちは( 6 )を発動しているが、それは、いろいろな要素を統合的にまとめあげられた要素間の関連や構造についての知識である。その発動に加えて、文脈や周辺の環境情報などの( 7 )情報を活用して、一時的に頭の中に( 8 )といわれる仮説を作り出している。既存の知識の中に取り込むことができない場合、( 9 )の作用によって新しい知識を取り込むことができる。


U. 次の各文にもっとも関連が深いと思われる用語を書きなさい。(27点)
  1. 悪い行為をする人の割合は同じであっても、集団が小さいと悪い人が多いように思ってしまう。
  2. 先行刺激によって活性化されると、その刺激に関連が強い事柄の処理が優先されたり処理が速くなったりする。
  3. 日本人からみると、イタリア人はみんな陽気な人ばかりだと思ってしまう。
  4. 果物といえばリンゴ、鳥といえばハトといったように、あるカテゴリーの中での典型的な事例や特徴。
  5. 対人的な緊張場面で身体動作として出てくるもので、貧乏ゆすりもそのひとつである。
  6. 対人距離の実験方法で、これ以上近づいてほしくないというところで止める。
  7. NVCのひとつで、声の大きさや発話量など発話に関するものではあるが、内容以外のものを指す。
  8. 教室の前から5番目に座っていて、先生と距離が同じであっても、その前に何人の学生が座っているかによって対人距離は異なる。
  9. 人間は、他者との親密性に応じて、その水準を保つようにNVCなどの行動を調整している。
V. 以下の各設問に,括弧内で指定された字数以内で解答しなさい。(46点)
  1. マタラゾらの実験でなぜ統制条件が必要なのか、説明しなさい(30字)。(7点)
  2. ノウルズらの実験の結果では、なぜ対数スケールにしているのか、説明しなさい(30字)。(7点)
  3. ブッシュマンの実験について説明しなさい(120字)。(16点)
  4. コーエンの実験について説明しなさい(120字)。(16点)