平成9年度第1学期試験 (科目  コミュニケーション概論 )  (担当  松尾太加志 )  持込可 60分

T. 以下のそれぞれの文の(   )内に入る最も適切な語句を下の語群から選び,その番号を解答欄に記入しなさい。

・Hall(1966)は,対人距離を4つの距離帯に分けた。その中でもっとも近い距離帯を( 1 )距離という。
・言語理解には,意味や文法以外の知識も必要となる。そのような知識を( 2 )知識という。
・Williams(1978)の実験において,ビデオ条件と音声条件で差異がみられないのは( 3 )が異なるからである。
・偶発的なコミュニケーションは,( 4 )の段階から開始される。
・日本人は,自分たちの個々の違いをよく認知することができるが,外国人についての個々の違いをみわけることは難しい。これは( 5 )で説明できる。
・海保(1981)は,「わかる」ということを頭の中に格納されている既有の知識に( 6 )させるか( 7 )できることだと述べている。
・Kieslar & Sproull(1986)の研究によると,質問紙調査よりも,( 8 )のほうが,正直に回答する傾向が強い。
・怒った表情は,「目がつり上がっている」といった特徴で表すことが多いが,このような典型的な特徴のことを( 9 )という。
・髪をいじったり,頭を掻いたりする動作は( 10 )といわれる。
・うなずいたりするのは,( 11 )といわれるNVCである。
・一般に性別で比較すると,( 12 )同士のペアのほうが視線をよく交わす。
・共同的協調作業のことをさし,人間のかかわりの最上位の階層に位置しているものを( 13 )という。
・2人でTAT図版を使って物語を作るという課題が与えられたとき,2人の距離が近いと視線を交わす時間が( 14 )。これは( 15 )で説明される。
・描かれた図形を見て,それが「雪だるま」だと表象化していく過程を( 16 )という。
・( 17 )とは,物事を理解するためのとりあえずの枠組みであり,世の中の状況と完全に対応しているわけではない。
・( 18 )によると,メッセージの全体印象の中で言語内容の占める割合は7%である。
・競争事態においては,( 19 )欲求が高い者は,( 20 )の頻度が少ない。
・コミュニケーションにおいて,表象化されたものをメッセージに変換する過程を( 21 )という。
・( 22 )は,人間の顔面表出をできるだけ客観的に記述するために作られたシステムである。
・「水」の意味は,H2Oといった定義によって決定されるとするのは,( 23 )的考え方である。

【語群】
1.短期記憶 2.長期記憶 3.同化 4.調節 5.知識の表象
6.イメージ 7.命題 8.メンタルモデル 9.冗長性 10.情報理論
11.情報化 12.記号化 13.メッセージ 14.ルール系 15.外集団均質化効果
16.スキーマ 17.ステレオタイプ 18.プライミング効果 19.錯誤相関 20.プロトタイプ
21.統語論的 22.意味論的 23.語用論的 24.実在論 25.心理主義
26.NVC 27.基本情動 28.FACS 29.凝視 30.親和
31.達成 32.均衡理論 33.表象 34.イラストレータ 35.感情表出
36.レギュレーター 37.アダプタ 38.パラ言語 39.Mehrabianの公式 40.発話権の譲渡
41.流暢性 42.対人距離 43.プロキシミクス 44.近接性 45.密接
46.個体 47.社会 48.公衆 49.物理的存在 50.キューレスネス
51.存在感 52.CAPI 53.電話カウンセリング 54.偶発的会話 55.意図形成
56.存在確認 57.行動開始判断 58.社会的プロトコル交換 59.コラボレーション 60.アウェアネス
61.コプレゼンス 62.グループウェア 63.男性 64.女性 65.長い
66.短い


U. Matarazzo et al.(1964)のうなずきの効果の実験を説明しなさい(目的,方法,結果が書かれていること)。図表などは使わずに,文章だけで説明すること。箇条書きなどの表現も使わないこと(解答欄に記入)。