平成10年度第1学期試験
(科目
コミュニケーション概論
)
(担当
松尾太加志
)
持込可 60分
T.
次の各文は,授業で説明した事柄の記述である。その中に,下線部の記述が誤っているものがあるので,それを訂正しなさい。解答欄には,記述が正しいものに「○」を書き,記述が誤っているものに,訂正後の正しい記述を書きなさい。
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幾人かに渡ったコミュニケーションにおいて,伝達内容が変化していくのは,人間の記憶力に限界があるためである。
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相手の言葉を理解しようとするとき,頭の中に形成されるものは,スキーマである。
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言語コミュニケーションにおける語用論的理解とは,言語の文法に関する理解をさす。
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まったく見知らぬ星の言語の発話データだけが100万語あったとする。これを,コンピュータによって自動翻訳することは,不可能である。
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安全欲求が高い人は,そうでない人に比べ,競争事態では目を合わせようとしない。
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嘘をつこうとすると,それが身体的動作などとなってあらわれやすいのは,虚偽直後である。
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エクマンの分類によると,うなずきは,アダプターである。
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一般的に,語尾をあげると発話交代を意味する。
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対人距離をどう知覚するかは,物理的な距離だけで決まる。
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コミュニケーション相手が,TV電話などを通した存在ではなく,同じ場所にいるという手がかりを仮想現実という。
U.
次の各問に対し,それぞれ90字以内で答えなさい。
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Cantorらの実験では,提示されていない性格特性語でも,提示されたかのように被験者は回答したが,それはなぜか説明しなさい。
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Knowlesらの実験結果の図で,対数スケールをとっているのは,心理学的にどういう意味があるのか説明しなさい。
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対人距離の問題をとらえる実験として,Middlemistらのトイレでの実験は,Ashtonらの実験などに比べどういう利点があるか述べなさい。
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満員のエレベータでは,みんな目をそらそうとするのは,なぜか,説明しなさい。
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対面と音声のみのコミュニケーションを比較すると,対面のほうが発話の乱れが多いのはなぜか説明しなさい。